共同制作を終えて

とにかく嵐のように過ぎ去った2ヵ月半だったなと思います。


前半はとにかく自分のコンテが通らなかった。
発表会で山崎先生も振り返っていたけど確かにあのコンテは稚拙以外の何物でもなかった。
それをカバーするためメンバーにはとにかく細かい所まで自分の言葉で伝えようと思った。
写真もいっぱい撮ったしビデオ録画もしたし資料もいっぱい集めたおかげで何とかなった。
この工程を疎かにしてはいけないということはこの制作の中で得たポイントの一つかなと。


作画作業中はあまり役に立てなくて申し訳ない気持ちだった。
自分の稚拙なコンテと膨大な資料からレイアウト起こしてもらうとか何様だ俺とか思った。
原画&動画作業中は自分が描けもしないやつに注文をつけて描けと言うのは実は辛かった。
結局あがった分のトレース程度しかする事が出来なくて歯がゆい時間を過ごしたりもした。


8月末日の納期に間に合わなかった挙句に色も音もつけられなかった。
これが今回の制作の中で一番凹んだ所でもあり自分の短所が完全に見えてしまった所かな。
初めての制作で作業工程の目安が読めなかったとは言えそれは結局言い訳にしか過ぎない。
完成品を発表の日に挙げられないとなった時点でどんな理由があろうと自分の責任である。
それが進行と監督を任せられた人間の負うべき責任であると思っているから。


発表会のときはとにかく緊張した。そしてあと一歩で泣きそうだった。
撮影を当日の朝6時までかかり撮影上のアクシデント処理があって編集に入ったのは9時。
あと1時間半で発表会が始まるために自分なりにもっとやりたかった編集が出来なかった。
上映中はフレームバレしてないかとかPANスピード速すぎたなーとか色々胸が痛かった。
色がないからキャラ自体のF・I&F・Oが映えないとか尺のリズムも満足ではなかった。
でも上映が終わって会場から拍手が上がったときは感動と言う言葉しか胸に残らなかった。
ゲーム科の講師の方々に「色と音が付いたのを是非見たい」と言われて泣きそうになった。
日常パートと非日常パートでメリハリをつけたかったのを感じてもらえた時は嬉しかった。
何より山崎先生に「よくここまで持ってきた」と言われた時が一番感動した。


これから色&音付けの作業も細々とした修正もたくさん残っているけど。
初めて作ったアニメがあれだけの評価を受けられたのは本当に自分が恵まれていたからだ。


自分の無理な注文や変なレイアウト押し付けても答えてくれてありがとう作画監督
難しいカットばかり押し付けて心中してもらってありがとう原画U君。
リーダーは君なのに俺のせいでやりにくかったろうけど頑張ってくれてありがとうリーダー。
背景も動画も脅威のスピードで挙げてくれてありがとう間違いなくエースのNさん。


そして2回もの泊まりを了承してくれた担任のK先生本当にご迷惑をおかけしました。
自分のチームがあるのにデジタル関係を丁寧に教えてくれた同い年のK君ありがとう。
うちのチームより環境が危機的状況の中手伝ってくれて応援してくれたTさんありがとう。
自主的に手が開いてるから手伝いますと言ってくれたK・Nさんありがとう。
凹んでた時に「そんな事無い、よくやってるよ」と励ましてくれたA・Nさんありがとう。


本当にみんなありがとう。皆がいてくれなかったら完成を見ることは出来なかった。
評価してくれた人のためにも、応援してくれた皆のためにも、チームメンバーのためにも。
そして自分の初めて手がけた作品に最後の花を添えてやるために。
学院祭までには自分の目指していた形に絶対にしてやる。